眉薬 他
LoveSick
「ちょっと寄って行かないか?」
学校の帰り道いきなり立ち止まった眉村は古いデパートの前で立ち止まった。
珍しい事があるもんだ。コイツがデパートに行くなんてあまり想像つかねえ。
中は平日のせいか閑散としていてあまり人影も見当たらない。
「珍しいな、何買うんだよ」
「……」
眉村は答えなかった。
ただ黙って俺の腕を引きズンズンと歩を進める。
「……って、なんだ便所かよ」
着いた所は男子トイレ。
わざわざ俺を引っ張ってくるから何かと思ったぜ。
「薬師寺!」
「なんだ? ハンカチならほら………っとと、あぶねっ」
ハンカチを取り出して渡そうとしたらいきなり腕を引かれ、躓きそうになる。
何がなんだかわからないまま気がつけば同じトイレの個室に連れ込まれていた。
「なんのつもりだ。俺はツレションする趣味ねえよ」
「そうじゃない……寮じゃ邪魔が入るし、学校じゃまずいからな……」
「は? お前、なに言って……っ!?」
状況がうまく呑み込めない。
何がなんだかわからないでいると制服の下から手が侵入してきた。
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