「おまっ、ナニ考えてんだ! まだ昼間だぞ」
「物欲しそうな顔をしてたくせに何を今更」
「なっ!? ちが……っ」
服を捲りあげられ、胸をぺろりと舐められる。
舌の生暖かいザラザラとした感触にゾクッと背筋に甘い痺れにも似た感覚が走る。
「ん……っ」
シーツを掴み声を押し殺していると、長い指先が頬に触れた。
「その顔、イイな……ゾクゾクする」
「馬鹿見るな! ぁあ…っ」
俺の反応を面白がってわざと音を立てて吸ったり舐めたりする。
カリッと歯を立てられ身体がびくりっと跳ねた。
その時……。
「お〜い、薬師寺。 みかん食わねぇか?」
「!!!!!!」
ガチャリとドアが開いた瞬間、咄嗟に眉村をベッドの陰に突き飛ばしていた。
「なんだ……昼間から寝てたのか?」
「え? ぁあ…ちょっとな昨日から風邪気味で……。うつるといけねえから」
布団で自分の身体と眉村の頭を隠し、ばれないように口から出まかせを言う。
内心ヒヤヒヤしている俺を知ってか知らずしてか、米倉は入口に蜜柑の袋を置いて出て行ってしまった。
「やれやれ……行ったか」
「だから昼間はまずいって言っただろうが!」
睨み付けても眉村は悪びれた様子は無く、隣に座りなおし肩を抱く。
「おい! だからこう言うことは……!」
「いいじゃないか、肩を抱くくらい。 ただでさえ二人きりになる時間は少ないんだから」
「……っ」
グイッと引き寄せられ、視線が絡む。
熱い瞳で見つめられただけで身体の奥がズクンと疼いた。
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