「んぅ!? 」
突然生暖かい感覚に包まれて、驚いたのは薬師寺だ。
いつもと違う感覚に体の中心の熱がどんどん上昇し甘い疼きが広がってゆく。
「あ……ぁあんバカッ! やめっ」
「気持ちよさそうだな、腰を揺らして」
炬燵を捲ると銜えながら上目遣いで見つめられ、さらに羞恥心が増してゆく。
部屋の鍵は開いており、いつ彼の両親が入ってきてもおかしくないこの状況に、いつにも増して身体は敏感な反応を示していた。
「あっあっ……眉村ぁっ」
つい鼻から抜ける甘い声が出てしまい、慌てて口を塞ぐ。
眉村は構わず頭を上下させていたがさすがに炬燵の息苦しさに限界を感じ、諦めて布団から這い出してきた。
「はぁはぁ〜〜〜っ」
中途半端な熱を燻らせたままあまりのもどかしさに自分から炬燵の中で足を絡めて腰を引き寄せる。
「い、いいのか?」
「バカッ! 聞くんじゃねぇよ」
真っ赤になってそっぽを向く彼に苦笑しながら腰を掴むとゆっくりと挿入してゆく。
「は……ぁあっ!」
薬師寺は体が倒れてしまわないように後ろに手を突いて息を吐き、押し入ってくる感覚に身を震わせた。
全てを埋めると、眉村は小刻みに腰を動かし始めその度に薬師寺の口から甘い吐息が零れ落ちてゆく。
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