もうココがどこであるかも考えられないほどで、だんだん大きくなる声に慌てて眉村が口を塞ぐ。
「んっ……んんっ……はぁっ」
「やらしいな。自分から腰動かして」
「ヤッ……違ッ……アッ……はぁっん」
彼に囁かれるたびに達しそうになり、何とか耐えていたもののそれも限界だった。
「アアッ、イク!!」
大きく身体を仰け反らせビクッビクッと全身を震わせる。
ガクッと膝の力が抜けて眉村に抱きとめられた。
「薬師寺こっち向け」
「え!?」
言うが早いかその場に倒され、繋がったままの状態で身体を回転させられて危うくコンクリートで頭を打ちそうになった。
さすがに眉村が後頭部に手を当ててそれを阻止したが。
「おい、この体勢は背中が痛てぇから嫌だ!」
ハァハァと荒い息をしながらも、ちゃっかり文句を言う彼に眉村は自分の着ていた服を脱ぎ彼を抱き起こしてその下に敷いた。
「これで、少しはマシになっただろ?」
「そういう問題じゃなく……っぁあんっ」
文句を言う前に足を持ち上げられて、深く奥まで突き上げられて最後の言葉は喘ぎ声に代わる。
再び激しく打ちつけながら顔を覗かれて、恥ずかしさに耐え切れず手で顔を覆ってしまった。
「顔……隠すな」
「ヤッ……見るな! 恥ずかしいから……ッ」
そっと腕を外されて指を絡めて口付けをされる。
それだけなのに、蕩けるようなゾクゾクとした感覚が全身を支配する。
さっき果てたばかりの自分のモノもいつの間にか勃ちあがり、それに気付いた彼が触れただけで身体がしなった。
「ァンッ……ぁっ」
恍惚の表情を浮かべる彼をほんの少し眉尻を下げて愛しそうに見つめる。
無表情の中にも自分との行為によって眉村が感じている。
そう思うと、妙に気恥ずかしさを覚えまたそれが嬉しくもあった。
やがて、自分の中で彼が果てるのを感じ自らも二度目の射精感を味わう。
ゆっくりと自分の中から抜け出る彼を一瞬名残惜しく思えたが、顔には出さずにゆるく息を吐いた。
その辺に散らばった自分の衣服を集め、小さなゴミを叩き落すと緩慢な動作で下着とズボンを着用する。
前/ススム