眉薬 他
LoveSick
別に男がスキってわけじゃない。
俺にとって眉村だけが特別なんだ。
好きだなんて言葉、多分、数える程しか言った事ねぇけど。
一緒にいることが当たり前になりすぎてたんだな。
眉村と会えるのは、もうグラウンドしかない。
てか、俺が電話すりゃいいだけなんだけど。
やっぱダメだ。
もしアイツにとって俺が過去の人間だったら、そう思うとディスプレィに出した番号の前で手が止まる。
後ひとつボタンを押せば繋がるのに押す勇気がない。
なんで電話してきたんだって、冷たく言われるのが怖い。
俺もずいぶんしおらしくなったもんだ。
カレンダーを見ればあさってから、眉村のいるオーシャンズとの三連戦。
半年振りに・・・逢えるんだな。
いろんな想いを抱えたまま俺はその日を待つことにした。
前/ススム