「もー、吾郎君忘れものしちゃ駄目じゃないか」
「しゃーねぇだろ? 俺だって好きで忘れたんじゃねぇよ……っと」
いきなり部室のドアが開き、その場の空気が凍りついた。
そのまま数秒。
互いに動くに動けない状態が続く。
吾郎は目の前で行われている光景をジッと見つめ、後ろからそれを覗き込んだ寿也はヒュー♪と口笛をならした。
「お取り込み中だったみたいだね」
「だな」
そう言って顔を見合わせる二人。
見慣れた光景なのかあまり驚いているそぶりは無い。
(そーだよ! だからさっさと出て行け)
中途半端な所で止められた薬師寺は持て余す熱をどうする事も出来なくて二人を睨みつける。
ところが。
「続けるぞ」
「!?」
ボソリと眉村が呟き、突然腰を掴んで行為を再開し始めた。
「あっ、ぁああっ! ばかっまだ茂野達が……っ」
「ここまで見られてて隠す必要が何処にある」
もっともらしい事を言いながら激しくピストンを開始する眉村。
声を押し殺そうとしても限界まで昂ぶっていた身体は快感に貪欲で艶っぽい嬌声が部屋中に響き渡る。
見られているという興奮のせいか急に膝に力が入らなくなり薬師寺はその場にがっくりと膝をついた。
「なんだ、もう立てないのか……仕方ないヤツだな。折角だあいつらによく見えるようにしてやろうか」
「なっ!? うぁっ」
繋がった状態のまま強引に抱え込まれ床に押し倒された。
閉じようとする股を開かされ結合部までもがはっきりと二人にさらけ出される。
「ばかっ! こんなの嫌だって、あっは……駄目だっ」
さっきより深く繋がった所為もあり与えられる刺激は薬師寺の意思に反して強烈な快楽を伝えてくる。
嫌だ嫌だと思っていても口から零れるのは喘ぎ声ばかり。
その様子に入り口に立っていた二人はゴクリと息を呑んだ。
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