眉薬 他

LoveSick


薬師寺SIDE

ベッドの軋む音と互いの息遣い、いくら声のトーンを落としているといっても、かなりの音量になる。

俺は感じている顔を見られたくなくて、枕で顔を覆い、きつく瞳を閉じた。

「アッあっ・・・健ッ・・健・・・っ」

何度も名前を呼ぶそのたびに、眉村は俺の手をぎゅっと握る。

繋いだ手からぬくもりが伝わってくると、とても安心できた。

「好きだ・・・・歩」

熱っぽい目で俺を見ながら激しく突き上げられて、俺ももう、何も考えられないほど行為に没頭。

頭の中が真っ白になるほど夢中になっていた。

「は・・ひぁあっ・・ああっんはっ!イクッ・・・ダメッ・・・アッアッイクッ!!」

激しく突き上げられて、俺は思い切り仰け反って2度目の絶頂を迎える。

その瞬間俺の中でヤツが果てたのを感じた。


「ハァ・・・ハァっ・・ちょっと飛ばしすぎたな・・・大丈夫か?」

「大丈夫・・・・・っそれだけお前が夢中になってくれてたって事だろ?」

なんだか、気恥ずかしい気もするが、正直言ってすごく嬉しかった。

「ああ・・・今日のお前はいつも以上に敏感で、色っぽく感じたからな。歯止めが利かなかった」

「バッ・・・バカッ・・・変なこというなよ。・・・・そりゃ・・・・いつもより・・・気持ちよかったけど」

「!?」

つい、いつもなら絶対に言わないような事を口走ってしまい、慌てて口を押さえたが時既に遅し。

ムクッと起き上がった眉村がいきなり俺に覆いかぶさってきた。

「ちょッ・・・バカッ・・たった今ヤったばかり」

「可愛い事言うお前が悪い!責任取れ」

「せ・・責任って・・・ムリッ!!」

絶対に無理だって言ってんのに、お構いナシに挿入され、さっき以上に激しく突き上げる。

グチュグチュグチュッと卑猥な音がさらに聴覚を刺激する。

「ほら、すごい音だな・・・お前のトコから聞こえてくるぞ。」

「アッアッ・・アッ・・・・アッ・・五月蝿い・・バカッ!!」

「スキだ。歩」

そう言って蕩けそうなほど熱い口付けを交わす。

今までの口付けとは全然違うその感覚に、俺達の温度差が縮まっていくのを感じた。

結局その日は何度もやられて、翌日俺は再起不能に。

こんな事なら、以前のほうがよかったと思ってしまった俺。

両思いってのは・・案外大変なんだな(苦笑)


/ススム





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