眉村SIDE
ソファでテレビを見ていたら、いつの間にか熟睡していたらしい。
唇に何か懐かしいものが当たる感覚で目が覚めた。
うっすらと瞳を開いて、俺は飛び上がるかと思うほど驚いた!
俺の目の前に、なぜか薬師寺のどアップがあって何がなんだかわからない。
丁度俺の膝の上にヤツの両手が乗っている感覚があって、段々はっきりとしてくる意識の中薬師寺が俺にキスをしていることがわかった。
今、声をかけてもいいものだろうか?
い・・いや待て・・・。
幸い俺が起きた事には気が付いていないようだし・・・・。
ここは寝たフリをして、どういう行動に出るか観察しよう。
俺はそう考え、薄目を開けて寝たフリを決行した。
薬師寺の舌が俺の口腔内を犯している。
それがたまらなく刺激的でなんともいえない興奮状態をかもし出している。
このまま押し倒してやりたい・・・・・が、もう少し様子を見よう。
心臓はバクバクしてて、気づかれないかハラハラしていた。
不意に、ヤツの右手が膝から離れる感触があった。
が!
次の瞬間、俺の股間を撫で上げる感覚が!
ゆっくりとカタチをなぞる様に撫で上げられて、俺の興奮状態はMAXに。
「・・・・・起きてんだろ?・・・わかってるから、目を開けろよ。」
耳元で熱い吐息が聞こえる。
目の前には、頬を上気させた薬師寺がいて、俺の股間を擦っているのもはっきりと見てとれた。
「何を・・・やってるんだ?」
「・・・・っ見りゃわかんだろ?・・・・・我慢できないんだ。健も・・触ってくれよ。」
顔中火達磨のように真っ赤になって、空いている手で俺の手を掴み自身へと導く。
そっと、触れるとそれだけで、ビクンと身体を震わせる。
「・・・・っあ・・・なぁ・・・頼むから・・・・っ」
「頼むから、なんだ?」
「うっ・・・・・・・・っ!」
「言わなきゃ、わからん。」
俺の言葉に、薬師寺は困惑した表情をする。
長い長い沈黙のあと、アイツは俺の耳元で囁いた。
「頼む・・・・・俺を抱いてくれ。・・・・身体が熱くて仕方ないんだ。」
それは、消え入るように小さな声だったが、ひどく官能的で俺は堪らず抱きしめてソファに組み敷いた。
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