「・・・なにをやってるんだ!?」
突然低い声が降り注ぎそこにいる一同は瞬時に声の主に視線を送った。
「ま・・眉村ッ!?」
「・・・・薬師寺があまりも戻ってこないから、米倉に聞いたら風呂にいったって・・・・。コレはどういうことだ!?」
するどい形相で睨みつけられ、3人は蛇に睨まれたかえるのように縮こまった。
「え・・と・・・・アハハッ・・・やだなぁ冗談だって・・・そんなにすごむなよ・・・・オイッ行こうぜ」
「あ・・あぁ。」
その場から逃げるように去っていった3人と、嵐の去った後の浴室内には気まずい空気が流れていた。
「・・・・・・・・っつ」
「全く・・・・、ひどい事されてないか?」
下を向いたままの薬師寺の肩をそっと抱くと、小さく震える肩がピクリと動いた。
「健・・・っ・・・・遅せぇよ!来るの・・・・」
「すまん。・・まさか、こんな事になってるなんて思わなかったから。」
「俺・・・・すげぇ怖かったんだからな。」
「・・・取りあえず・・・服を着ろ。そのままじゃ・・まずいだろ?」
「・・・・まだ、まともに風呂入ってないから、お前、見張り番してろ。」
「なんだ・・・いっしょに入ってやろうか?」
「バカッ・・・ぜッてぇヤだ!絶対ヤるつもりだろ?・・・お前は・・・誰も来ないか見張ってりゃいいんだよ!!」
「・・・・・・・・。」
「その・・・、ココじゃヤなんだよ。・・・・・・・・すぐ、上がるから。」
胸に顔を埋め背中に手を回して恥ずかしそうにそう言われ、ドキッとした。
心臓がドッキドッキと早鐘を打ち始め、眉村はしぶしぶ了承した。
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