眉薬 他

LoveSick


ライブは大いに盛り上がり、楽しい時間はあっという間に過ぎて行った。 

さっき会ったやつらもいつの間にかいなくなってたからどこか違うとこで見てんだろう。

負け犬には興味ねぇからたいして気にもしていなかった。

ライブが終わって、気分が高揚したまま帰路につく。

ところがいくら待ってもバスが来る気配がねぇ。

表通りはライブがえりの奴らでごった返してタクシーを拾うのも大変そうだ。

仕方ねぇ…裏通りでタクシーに乗るか。

短く息を吐いて歩き出す。

それが俺の運命の分かれ道になるなんてこの時の俺は考えもしなかった。

人込みから離れれば離れるほど辺りは薄暗くなっていく。

時々車がとおる位で、人の姿もまばらだった。

ちょっと奥に来過ぎたか…。

そう思って踵を返したその瞬間!!

ガスッ

鈍い音と頭が割れそうなほどの物凄い衝撃に襲われて俺の世界は暗転した。

意識を失う瞬間、さっきの奴らが鉄パイプをもって笑っているのが見えた。


/ススム





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