04

『……で、僕たちはこれからどうするの?』

「うーん……今日は南1番エリア? に行ってみようか。新しいポケモンとの出会いがあるかも」

『あ。じゃあオレ、その前にアレ食べに行きたい! あの冷たくて甘いヤツ!』

ミライドンの言う冷たくて甘いアレ……十中八九、アイスクリームのことだろう。

私も甘いものが欲しいと思ってたところだし、お店も近くにあるから丁度良いかもしれない。

「良いわよ。何の味が良い?」

『前に若葉が食べてたのが良い! 何だっけ……ビンゴー?』

『マンゴーだよ。じゃあ僕はストロベリーにしようかな』

ミライドンから降りて、若葉をボールから出す。

人間の姿になる感覚に慣れてきたのか、流れるように擬人化した。順応が早くて思わず感心してしまう。

「シオンはどれにするの?」

「ネモも言ってたけど、種類があって悩むわ……」

マンゴー、ストロベリー、ソーダ、チョコミント……色々な種類があって目移りしてしまう。

しかしそんな中、ふと目に止まったアイスに釘付けになった。

(コジオソルト……?)

ソルト……は塩のことなのだろうけど、コジオって何だろう?

お店の人に聞いてみると、コジオというのはポケモンの名前なのだそうで。

このアイスもチョコレートアイスでコジオの形を模して、少量の塩を振りかけているのだとか。

図鑑アプリでコジオを調べてみると、パルデアでは貴重な塩を分けてくれる存在として大切にされてきたポケモンらしい。

こんなポケモンもいるのかと、少し興味が湧いた。

「ではマンゴーとストロベリー、コジオソルトを1つずついただきますわ」

リーグペイで支払いをして、近場のベンチに座る。

片手でミライドンにアイスを食べさせながら、溶けないうちにと1口かじる。

チョコレートの甘さと塩の塩味が絶妙にマッチしていて、とても美味しい。

『前の青いのも美味しかったけど、マンゴーも美味しいね。シオンのはどんな味?』

「甘じょっぱい味かしら。アイスの味としては少し変わってるけど、美味しいわよ」

『へぇー。1口ちょうだい!』

「あっ……!」



ミライドンの"1口"は……とても大きかった。



[*prev] [next#]






TOP
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -