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(あの光、やばい。絶対重い一撃が来る)

体全体を光らせ、力を溜め込んでいるのが見て取れる。

緋翠君は晶君を守るように前に立ち塞がり、サイコキネシスでげんしのちからの岩を逆に利用しこちらに投げ込んできた。これじゃ妨害はできない。

……いいよ、受けてやろうじゃん。

「蒼真、悠冬の前へ」

『……うん、分かった』

「悠冬、もし隙が出来たら晶君の背後に回る。そこでれいとうビームね、いい?」

『うん!』

「行くよ、フユカ」



ゴッドバード!



技名を叫んだユイに呼応するように、白い輝きを伴った晶君が蒼真たちに急速に突撃する。

蒼真の顔は晶君を真っ直ぐ見据えているから見えないけど、分かる。目をそらすことなく相手を見つめている蒼真の姿が。

両手をかざし、透明の壁が展開した。

「リフレクター!」

『……っ! うあぁぁぁ!!』

『頑張れ、蒼真ー!』

後ろから悠冬も蒼真を支え、ゴッドバードを迎え撃つ。

激しい追突音が響きゴッドバードの威力で蒼真たちの足が力強く踏ん張っていても徐々に後ろに下がっていく。

『……っ! 今だ!』

蒼真を支えていた悠冬が思い切り高く飛び、リフレクターを乗り越える。

突如上に現れると思ってなかった晶君は、完全に不意をつかれた形だった。

「れいとうビーム!」

『今度こそ、当たれー!』

『これは、!』

「緋翠、マジカルシャイン!」

晶君にれいとうビームが当たり、フリーだった緋翠君が全体技で2人を仕留めに来る。

2つの技が放たれフィールドには砂埃が生じ、煙が晴れてくると晶君は辛うじてまだ立っている状態だった。

(やっぱりひかりのかべの効果が大きい)

こっちはまだいけるけど、緋翠君はまだダメージが低いから持久戦に持ち込まれると危ないな。


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