09
あれからなんやかんやと話が進み、ビュッフェ前の運動としてポケモンバトルを行うことになった。
形式は時間がそれ程無いということで、2対2のダブルバトル。
制限時間を設けて、どちらかのポケモンが戦闘不能か時間切れになった時点でバトルは終了。
運動というのは建前で、本当は以前ユイがカロスに来た時に戦えなかった蒼真と悠冬を戦わせてあげたいって言うのが本音。
だから私の選出はこの2人でほぼ決まりなんだけど、ユイは誰を繰り出してくるんだろう。
(やっぱり相性的に紅眞君か、経験豊富な璃珀さんかな)
「それじゃあ、今回の審判は俺が務めるよ」
「あれ、璃珀さんが審判?」
ってことは、ユイが繰り出すのは……考えがまとまり切る前にポケモンを出すように指示される。
お互いに2つのボールをフィールドに投げた。
『頑張ろうね、蒼真!』
『負けない……』
『アマルスは厄介だな』
『サポートは任せてください』
私は予定通り蒼真・悠冬のコンビ。対してユイは晶君・緋翠君の組み合わせ。
まだ未知な部分が多い晶君と進化したことで能力が上昇した緋翠君。これは楽しくなりそうだ。
相性は晶君に対しては悠冬が圧倒的に有利、このアドバンテージを逃す手立てはない。
あ、他のみんなは蒼真たちをフィールドに登場させた後に観客席の方に行ってもらったよ。ユイの方も同じく。
「それでは、試合開始」
璃珀さんが静かな号令で、バトルがスタートされた。
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