08
ゾロゾロとこの前の電話の一件で一緒だったメンバーが私たちの周りに集まってくる。
『マジ?このチルタリスがあの時のポニテちゃん?』
『僕は男だと言っているだろう愚か者め』
『その声……! お前が姫に失礼な物言いをした男だな!』
「え、え? みんな2人を知ってるの? どうして?」
『説明すると長くなりますが……』
『わぁー! 会いたかったよ! オッドアイ君!』
『わっ、つめたぁい』
『悠冬、特性が発動しちゃうから離れて……』
離れた距離では緑炎を混じえたユイの手持ちたちが私たちの様子を眺めている。
『……アイツら、やけに盛り上がってるな』
「そういう緑炎くんは混ざらないのかい?」
『いや、俺はその件に関わってないからな。……だが、関わらなくて良かったと今は思ってる』
『電話って、この前白恵がテキトーに番号押して遊んでた時あったよな。その時か?』
『幸運が妙な方向に働いたわけね……』
『晶』
『……な、なんだひっつき虫』
やけに圧のある緋翠君がニッコリと微笑みながら晶君に話しかける。あ、キルリアに進化したんだね。
『先程白刃の仰った“失礼な物言い”の部分、興味があります。教えて頂けますか?』
『僕は普通に接してただけだ。何も悪いことなど……』
『そうですか。……その割には“動揺”してますね?』
『っ僕の心を読むなひっつき虫!』
「……なんか緋翠君怖くない?」
「やっぱりそう思う?」
やっぱりってユイ。
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