02
「すごーい! 君、どうして瞳の色が違ってるの?
ねえフユカ、なんで?」
「うーん……説明が難しいんだけど、人や動物の中には稀に違う色の瞳を持つ子が生まれることがあるんだって」
「そういえば、ニャース系統のポケモンによくオッドアイの事例が報告されてたわね」
ニャースってことは、ネコ系のポケモンか。そういう部分は似てるんだなぁ。
私もオッドアイが具体的にどういう要因でなるのか知らなかったけど、アレックスさんやプラターヌ博士に聞いてみたら何か知ってるかもしれないな。
すると白恵君のいる部屋のドアから誰かが入ってきた。雅のような和装を身に纏う、女の人?
《マメ助、お前ここで何をやって……なんだコイツらは》
《あっちゃん、ちゃんとこんにちはしないとだめだよ》
「おっ」
あの人は“あっちゃん”って言うんだ。
あっちゃんと呼ばれた女の人は怪訝そうな面持ちで私たちを見ている。
彼女を見た龍矢がすかさず声をかけようとしたのでその口を塞いだ。
「ちょっと龍矢! 画面越しの女の人まで口説き始めないで!」
「やだフユカちゃんヤキモチ? かわいーなぁもう」
「私の前でそんなこと言うなんていい度胸してるわね龍矢」
水姉さんが笑いながら黒いオーラを放って右手に拳を作っている。
龍矢が冗談だってと水姉さんを宥めるのと同時に女の人はワナワナと身体を震わせた。
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