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「フユカ、電話のコールが鳴ってるみたいよ?」

「あれ、ホントだ。ありがとう水姉さん」



プラターヌ研究所で旅の疲れを癒していた夜、突然パソコンの画面に電話の絵文字が浮かぶ。

モニター電話から誰がかけてきたんだろ? 久しく会ってないあの子かなと予想しながら応答すると、画面に浮かんだのは全く見た事のない男の子だった。

《わぁ。こんにちは、おねえちゃん》

「え? 君、誰……?」

《ぼく? ぼくはね、白恵だよ。はじめまして》

「は、初めまして……?」

画面越しにお辞儀されたから私もつい返しちゃった。妙に礼儀正しいこの子は誰なの?

白恵と名乗った男の子は研究所の内装が気になるのか、顔をゆっくり左右に動かして中を覗こうとしている。

私の困惑した様子が伝わったのか、水姉さんがソファから立ち上がり私のほうへ寄ってきた。

「知り合いからじゃなかったの、フユカ?」

「うん。この子まだ子どもみたいだし、間違い電話かな?」

「晩ご飯できたって〜! 緑炎と烈が呼んでたよ!
……あれ?」

「……その子、誰……?」

「ありゃフユカちゃん。いつの間にそんな小さい子の知り合いできたわけ?」

上から悠冬、蒼真、龍矢の3人が部屋に連れ立って入ってくる。

悠冬がキラキラした目でモニターに食い付いた。


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