02

「え?バトル?」
「う、うん。前にここに来た時もタッグバトルやったじゃない?あの時はフユカと組んだから、今度はフユカとバトルしてみたいなぁって……」
「おや。2人でポケモンバトルでもするのかい?」
「プラターヌ博士!?」


新年にも関わらず研究に勤しむプラターヌ博士は正に研究者の鑑だ。丁度休憩しようと思っていたところで私たちの会話が聞こえてきたみたい。アレックスさんから水姉さんの体調がだいぶ良くなったので、今日中には研究所に戻ると連絡があったことを伝えてくれた。緋翠君の淹れた紅茶を飲みながらユイが博士に先程の内容を説明していると、博士の目が心無しか段々と輝いてきているような……。


「いいじゃないか!シンオウのポケモンと戦える機会なんてそうそう無いし、ユイさんもメガシンカを使えるフユカさんと戦うことで新しい経験を得ることができる。双方にとって実のあるバトルになると思うよ」
「……うん。せっかくだからやろうかな」
「ホント!?ありがとう!」


ユイがとても嬉しそうな顔で笑ってくれるので、こちらも自然とつられて微笑んでしまう。それにしてもユイってそこまでバトルに積極的じゃなかった印象がするけど、旅の中で何か心境の変化があったのかな。

そして研究所の外にあるバトルフィールドに出て、今回のバトルのルールを決める。ユイは手持ちが4体、対してこちらは6体なので、ユイは交換ありで私は4体を任意で選べる勝ち抜きというルールで行うことになった。審判は息抜きがてらプラターヌ博士が務めてくれる。互いに全員をボールに入れ、どこか緊張した面持ちのユイと向かい合う。そういえばユイとバトルするのは初めてだなぁ。研究所のポケモン達が『がんばれー!』と私達を応援してくれている。フユカとユイが言葉を発した。


「ごめんね。なんか付き合ってもらっちゃって」
「ううん。私も楽しみだからさ!」
「……ありがとう。私もだいぶ勉強して知識がついてきたと思うから、今日は思い切り楽しめたらいいな」
「2人とも準備はいいかい?それじゃあーー」


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