02
"良いね! バレンタインのサプライズ、私もやろうと思ってたんだ!"
次に私が電話したのは、カロス地方を旅している友達・フユカ。
フユカは私の話にすぐ賛成してくれて、バレンタインの前日に会おうということになった。
"でもカロスに朝着く飛行機だと、シンオウからじゃだいぶ早い出発じゃない? 大丈夫?"
「飛行機の中で仮眠取るようにするよ。カロスに行くことはみんなに話しておくね」
でも寝過ごしたら碧雅や晶辺りに叩き起されそうだな。
早めに寝て、飛行機に遅れないようにしなきゃ。
「ところで材料の買い出しは良いとして、どこで作る?
さすがにポケモンセンターのキッチンを貸切にするわけにも行かないし……」
"あー、やっぱりそこが問題になるよね……。
サプライズだから緑炎たちにバレてもマズイし、あと単純に私が料理しないからなぁ。
……あっ!"
画面の向こうのフユカが何かを閃いたような顔をする。
次の瞬間には、満面の笑みが広がった。
"そうだ、あそこなら借りられるかも!
ユイ、キッチンのレンタルは私に任せて!"
「えっ? う、うん……じゃあお願いして良いかな?」
"オッケー! それじゃあさっそく連絡入れなきゃ。
ユイたちに会えるの、楽しみにしてるよ!"
再び画面が真っ暗になる。
レイナの他にも料理上手な知り合いがいるのかな?
(もしかして烈さん……?
いやでも、フユカならアレックスさんたちにも渡すだろうし……うーん……)
ポケモンセンターのフロントで1人、首を傾げてみる。
烈さん以外にも料理上手な人を知ってるとしたら、フユカって結構人脈広かったり?
(……って、こんなことしてる場合じゃなかった!)
飛行機の予約もしないといけないし、その前にカロスに行くことをみんなに言わなきゃいけない。
やることはいっぱいあるけど、何だか楽しくなってきた!
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