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「シンオウフェスタ?」



トバリシティに滞在していた私たちの元に届いた1本の電話。

発信元はナナカマド研究所からで、テレビ電話の画面にはナナカマド博士ご本人が映っている。

"ウム、今度カロスのミアレシティで開催されることになってな。
会場の設営のために人手が欲しいのだが、手伝ってくれないかね?"

シンオウフェスタというのは、他の地方にシンオウの魅力を発信していくイベントなんだそうで。

今回はナナカマド博士がその運営を任されたんだって。

「祭りってことは屋台とかも出んのかなぁ? 俺もレパートリー増やしたいし」

「紅眞君の料理は、もう十分美味しいと思うけれどね」

「たまにはこういった催し物に行って、羽を伸ばすのも良いと思いますよ。
いかがされますか、マスター?」

「うーん……。私も行きたいけど、碧雅はともかく晶の方が心配だなぁ」

彼のことだから、人の多いところに行きたがらない可能性は十分にある。

うーん、どうしたものか……。

「だいじょうぶだよ、あっちゃんは。あのこたちがニコニコにしてくれるから、だいじょうぶ」

「あの子たち?」

白恵がまた何か不思議なこと言ってる……。

それと同時にナナカマド博士が"おぉ、そういえば"と何かを思い出したようだった。

"今回のシンオウフェスタにはレイナ君も来てくれるのだよ。会場の設営が終わったら一緒に見て回ってはどうかね?」

ナナカマド博士の口から飛び出してきたその名前に、みんなが分かりやすく反応する。

「レイナたちも一緒なのか! 久しぶりに会いてぇなぁ!」

「最近忙しくてなかなか会えなかったもんね」

それに顔見知りがいるって分かれば、晶も了承してくれるかも!

"ではまた後で参加の是非を返答してくれたまえ。詳細はまた追って連絡しよう"

「はい、ありがとうございます!」

「はかせ、ありがとー」

プツンという小さな音を鳴らして画面が真っ暗になる。

それと同時に碧雅と晶が合流して、シンオウフェスタのことを話した。

碧雅は"ふーん、まぁ良いんじゃない?"って言ってるし、晶も満更でもない感じだ。

お花見の時のバトルのリベンジに燃えてるように見えるのは気のせいかな?



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