09
「と、いうわけで! アレックスさんとバトルするのはユイに決定!」
レイナとナオト、フユカがパチパチと拍手をしてくれる。
自分でも信じられない。まさかここまで勝ち進んじゃうなんて!
「ここまでよく頑張ったね、ユイちゃん。
これは油断出来ないな」
「いやもう、私も無我夢中で……。でも、とっても楽しいです!」
「楽しめているのなら、僕たちも企画に協力した甲斐があるよ」
「アレックスさんがバトルするの見たことないから、どんなバトルになるのか楽しみ!」
あ、そっか。タッグバトルした時は、アレックスさんは審判に徹してたもんね。
彼があのポケモンを繰り出してくることは、容易に想像できる。
「審判は僕が交代します」
「ありがとう、ナオト君。それではユイちゃん、お互い良いバトルにしよう」
「はい、よろしくお願いします! 行くよ、紅眞!」
『任せろ!』
「頼んだぞ、烈!」
来た……。紅眞が"1度で良いから戦ってみたい"と言っていた、アレックスさんの相棒・リザードン。
首元に青い石を付けてるけど、あれもメガストーンなのかな?
『烈が相手か! 1度戦ってみたかったんだよなー!』
『お前が白刃を苦戦させたっていうワカシャモか。
フユカと緑炎から話は聞いてたが、良い面構えじゃねぇの』
『結局引き分けだったけどな。
それよりもその青い石、今日は使わないのか?』
「紅眞、今日はメガシンカ無しのバトルだよ。
生で見たい気持ちは分かるけど、今はバトルに集中してね」
私と紅眞のやり取りを聞いた烈さんとアレックスさんは、"後で見せてあげるよ"と言ってくれた。
「それでは、バトル開始!」
ナオトの号令で、最終戦の火蓋が切って落とされた。
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