02
某日・某所──。
私はレイナからの連絡を受けて、コトブキシティにやって来た。
レンタル自転車を借りて正解だったね。歩きだったら脚がパンパンになってるよ。
「けど、レイナは急にどうしたんだろうな?」
「そうですね。急用は無いので、問題はありませんが……」
画面の向こうのレイナは、特に何も変わってない様子で。
ただ"予定が被ってなかったら、コトブキシティに来て欲しい"とだけ言った。
ニコニコ笑ってたから、悪い話の類ではないと思うんだけど……。
「レイナの言ってた公園ってここじゃない?」
碧雅が地図を畳みながら公園を見渡す。
敷地内に設置されたベンチに座って、レイナの姿を探した。
「ユイ、こっちこっち!」
「レイナ、久しぶり……あれ、ナオト!?」
「やぁユイ、久しぶり」
まさかナオトもいるとは思わなかったよ! 3人でカロスに行った時以来だよね。
「ご主人、あの青年と知り合いかい?」
「璃珀は初対面だったよね。彼はナオト。
私たちと同じ、シンオウのジムを巡ってるトレーナーなんだよ」
「へぇ、そうなのか……。
俺はミロカロスの璃珀。ご主人共々よろしく頼むよ」
「ミロカロス……随分珍しいポケモンを仲間にしたんだね。
こちらこそよろしく」
璃珀とナオトが握手を交わすと、レイナに連れられて公園にあるバトルフィールドへ案内された。
……バトルフィールド?
「もしかして……今日コトブキに来て欲しかったのって、ポケモンバトルするため?」
「ご名答! フユカからユイがバトルの勉強を頑張ってるって聞いたんだ」
「レイナの発案で、ユイのために実践式の勉強会を開こうということになってね。
僕も協力させてもらったんだ」
すごい大掛かりなサプライズ!
せっかく2人が企画してくれたんだし、私にとってもポケモンバトルのスキルを磨くチャンスだ。
この機会を逃す手はない。
「ありがとう2人とも! よーし、頑張ろうっと!」
「その意気だよ、ユイ!」
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