07


研究所に到着して荷物を下ろす。

適当に寛いで良いと言われたので、みんなが思い思いに寛ぎ始めた。プラターヌ博士はナナカマド博士のお手伝い。

緑炎は紅眞君と連れ立って、年越し蕎麦の作り方を習いに行ったみたい。

「やぁ、初めまして。君がご主人の友達だね?」

ソファーに腰を下ろした隣に、金髪のイケメンさんが座る。

雰囲気がどことなくアレックスさんに似ている気がした。

「えっ、と……? ど、どちら様で?」

「俺は璃珀。種族はミロカロスだよ。
ご主人共々、よろしく」

「えっ、ミロカロスって……あのミロカロス!?」

驚きのあまり思わず璃珀さんをマジマジと見てしまう。

でも、私の知ってるイメージと違うような?

「そんなに見つめられると照れてしまうな」

「あ、ごめんなさい! ジロジロ見るつもりはなくて!」

「気にすることはないよ。
フユカさんって、ご主人みたいにコロコロと表情がよく変わって可愛いよね」

「か、かわっ……!?」

そう言って穏やかに微笑む璃珀さんは、世界一美しいポケモンの名に恥じないイケメンぶりだ。

「レイナも璃珀がミロカロスだって知った時に結構驚いてたけど……。
やっぱりミロカロスって珍しいんだ?」

「え? う、うん……。進化前のヒンバス自体なかなか見つからない聞いたことあるし……。
私も図鑑でしか見たことないなぁ」

「どっかの誰かさんと違って、知識あるよねフユカは」

「ちょ、碧雅……人が気にしてることを……」

「まぁまぁ碧雅君、ユイだって一生懸命勉強してるんだし……」

「俺としては、これから俺のことを知ってもらえる良い機会だけどね。
フユカさん。お望みなら原型の姿を見せてあげるけど、どうだい?」

「良いんですか!? 是非お願いします!
えっと……カメラ、カメラ」

原型の姿になった璃珀さんの写真を何枚か撮らせてもらう。

最初に感じた違和感は、璃珀さんが色違いだったからみたい。


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