06



「うめー!」

『おいしー!』

各自が楽しく、そして美味しくサンドイッチを食べ進めていく。

お店のサンドイッチももちろん美味しいけど、誠士君お手製のサンドイッチもとても美味しい。

「うーまー!
なぁ誠士。このたまごサンド、味噌が入ってるだろ?」

「あぁ、隠し味として少量入れている。しかしよく分かったな」

「へっへーん! 俺だって料理担当だからな、俺の味覚をナメたらダメだぜ!」

「本当に美味しいわ。時間があれば料理を教わりたいところだけど……」

烈ったら遠い目をするばかりで教えてくれないのよ、と水恋さんがほっぺを膨らませた。

私は近くにいた緑炎さんに小さく耳打ちする。

「緑炎さん、水恋さんって料理苦手なんですか?」

緑炎さんは一瞬だけギョッとした顔をすると、誰にも言うなよと小声で話し始めた。

「本人の前では口が裂けても言えねぇが、水恋の作る料理は見た目はともかく味が最悪だ。
とてもじゃないが、食えたもんじゃない……。知らずに食った烈が泡吹いて気絶したくらいだからな」

「へ、へぇ……」

それは何というか……ご愁傷様です、烈さん。

その1件以来、水恋さんは料理を禁止されてるんだとか。

話している緑炎さんの目からも光が消えてる気がするよ……。

完璧な美女の水恋さんにも、苦手なことはあるんだなと思いました、まる。


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