04
タクシーに乗って、研究所の前で下ろしてもらう。
博士に会うのも随分と久しぶりだなー。
「ここがプラターヌ博士の研究所……」
「ナナカマド博士の研究所と、趣が違うね」
「都会にある研究所だしね。私も初めて来た時はビックリしたよ」
扉を開けて中へと入る。
初めて会ったあの日のように、プラターヌ博士がエントランスの階段に立っていた。
「いらっしゃい、よく来たね!
……おや、レイナさんじゃないか! 久しぶりだね!」
「プラターヌ博士、こんにちは! お元気そうで良かったです」
「君の方こそ、元気そうで何よりだ。歓迎するよ!
……あの2人は友達かい?」
プラターヌ博士にユイとナオトを紹介し、さっそく本題へと入る。
「実は私たち、フユカに会いに来たんです」
「そうか、彼女も喜ぶと思うよ。
今は僕の助手と一緒に買い出しに出ているから、それまでここで待っていると良い」
「ありがとうございます、博士!」
3人でフユカとどんな話をしようか考えようとしていた矢先、エントランスのドアが開いて誰かが入ってきた。
「戻りました、博士。……おや、お客さんですか?」
入って来たのは金髪のイケメンさんだった。
この人が、プラターヌ博士の助手さんだろう。
「おかえり、アレックス。
この子たちはフユカさんの友達だよ。彼女に会いに来たらしくてね」
「なるほど。彼女なら、もうそろそろ帰ってくると……」
「プラターヌ博士、戻りました!」
アレックスさんの言葉に重なるように、馴染みのある声が凛と響いた。
[*prev] [next#]
TOP