02
翌朝−−。
朝ご飯を食べて、ユイとナオトはそれぞれ作戦会議へ。
私たちはというと、ナナカマド博士から借りているビデオカメラをチェックした。
「バッテリーの充電はOK、空き容量も充分。……うん、いつでも大丈夫だね」
「そういえば僕たち、青刃がバトルするとこ見るの初めてじゃない?」
「まぁ……そうだな。澪もシャワーズに進化して以降のバトルは、まだ見たことが無い。
同じ水タイプとしてはどう戦うのか気になるところだ」
確かに……最後にナオトたちのバトルを見たのは、ノモセジムの時だったっけ。
マキシさんと戦ったのは、緋色と天馬、そして疾風の3人。あの頃青刃は仲間入りしてなかったし、澪もまだイーブイだった。
ついでに言えば銀嶺もこの前のコンテストバトルでしか戦ってるところを見たことが無いから、私も少し楽しみにしている。
「とはいえ、あの白恵がバトルに参加するようになっていたのは驚いたな」
「そうだね。"お祈りする方が好き"って言ってたから、てっきりバトルは苦手なんだと思ってたけど……」
「トゲチックに進化したみたいだし、白恵君の中で何かしらきっかけがあったのかもね。
トレーナーに懐かない限り、トゲピーは進化しないから」
「でもまぁ、ある意味ダークホースだよな。昨日の爆発オチん時はさすがに肝が冷えたぜ」
そんな話をしながら、ユイとナオトの準備が整うのを待つ。
やがてドアをノックする音が聞こえ、渦中の2人が顔を覗かせた。
「待たせたね、レイナ。ビデオカメラの方は大丈夫そうかい?」
「うん、大丈夫だよ。2人も良い作戦立てられた?」
「バッチリ! ……かどうかは、バトル次第になるかも。
胸を借りるつもりで行くからよろしくね、ナオト」
「こちらこそ。とはいえ公式戦じゃないんだ、楽しんでくれた方が僕たちとしても嬉しいよ」
全員でバトルフィールドに移動し、ユイとナオトがポジションに着く。
今回のルールは3回戦で、2勝した方の勝ち。
カメラ担当の誠士と勇人がスタンバイしたのを確認した後、幸矢の号令で戦いの火蓋が切って落とされた。
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