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コンコンコン−−。

「はーい?」



突如ノックの音に、ジムバッジを磨いていた手を止める。

席を立ってドアを開けると、そこにはエマさんが立っていた。

「エマさん? どうかしましたか?」

「お取り込み中、申し訳ございません。
フユカ様に折り入ってご相談がございまして」

「相談?」

こちらへどうぞと言うエマさんについて行くと、たどり着いたのは食堂。

中へ入った私を出迎えたのはシャルルさんとニコラさん、そしてクロエさんだった。

「これはフユカ様、ご足労いただき申し訳ございません」

「いえ、私は大丈夫ですけど……。それよりも、何かあったんですか?」

「実は、シャーリーのことなのですが……」

クロエさんが端的に話してくれた内容はこうだ。

シャーリーは人見知りが激しく、同年代の友達が少ない……というか私しかいない。

人脈作り……つまり"友達を作る"ことが、彼女に何か良い影響を与えてくれるのではないか。それが彼らの見解だった。

「アイツも最初に比べりゃ変わってきてはいるんだが、まだ改善されたとは言い切れねぇ。
だから、姐さんの力を借りてぇんだ」

「もちろん私たちも協力は惜しみません。
お申し付けいただければ、精一杯お手伝いいたします」

「……分かりました。何か良い方法が無いか、考えてみますね」

"善は急げ"と、私は食堂を後にした。


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