06
『あれがメガシンカか……。相手にとって不足は無い!』
「気を付けて、晶! 私もメガシンカした烈さんとはバトルしたこと無いから!」
メガシンカ無しでのバトルでもあれだけ圧倒されたもんね。
メガシンカした彼の戦闘能力なんて未知数だよ。
「さぁユイちゃん、晶君。メガシンカした烈の力をお目にかけよう」
『んだよ、そのドラマの悪役みてぇなセリフは』
離れたところから"ブフッ"と誰かが噴き出す音が聞こえる。
視線だけ動かしてみると、噴き出したのは緑炎さんのようだった。
その隣ではフユカが同じように肩を震わせて笑いを堪えている。
……正反対なようで案外似てるのかな、あの2人。
「行くよ、晶! ハイパーボイス!」
「フレアドライブ!」
晶渾身のハイパーボイスに、烈さんは灼熱の炎を纏いながら突っ込んでいく。
そしてそのまま、晶は吹っ飛ばされた。
『グッ……! ……ぐ、あっ……!』
「晶!」
「これでフィニッシュだ! 火炎放射!」
『おぅ!』
メガシンカすることで更に高温になったという青い炎が、晶に直撃する。
バトルフィールドに叩き付けられながらも踏ん張ろうとしていたその体は、プツリと糸が切れたように倒れ伏した。
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