04
出発当日――。
私はプラターヌ博士と一緒に、ミアレ空港でレイナを待っていた。
アレックスさんは朝早くの出発だったみたいで、ホロキャスターに"楽しんでおいで"とメールを入れてくれていた。
「フユカー」
呼ばれた方へ振り向くと、手を振りながらこっちへ歩いてくるレイナが見えた。
その肩には笑理ちゃんが乗っていて、小さな手を振っている。
か、可愛い……! 可愛い……け、ど……?
何かすごく眠そうじゃない?
「レイナ、おはよう」
「おはよう、レイナさん。……随分眠そうだね?」
プラターヌ博士がレイナと笑理ちゃんを見て、クスリと笑う。
「はい……。飛行機が夜の便だったので、カロスに着くまで寝てたんです」
あ、そっか。シンオウとカロスってかなり時差があるんだっけ。
小さくあくびを零すレイナ。
ガラル行きの飛行機の案内アナウンスが流れ、私たちは博士に見送られてカロスを飛び立った。
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