01
それは、とある出来事がきっかけだった。
私は蒼真と悠冬を連れて、近くのスーパーへ来ていた。
理由を聞かれれば何とも単純なもので、足りなくなった調味料の買い足しだ。
ちなみに食料の確保には緑炎と白刃が向かっている。
最初白刃は私たちについて来ようとしていたけど、"もう1人人手が欲しい"と頼み込まれて緑炎と行動することになったのだ。
「えーっと、塩と砂糖……塩と砂糖……。あった」
陳列棚に並べられた塩を手に取って、カゴに入れる。
『フユカ、砂糖取って来たよ!』
「悠冬、そっちの砂糖じゃない……。買うのはこっち……」
蒼真が砂糖の袋をカゴの中に入れてくれる。
それを隣で見ていた悠冬が不思議そうに首をかしげた。
『同じ砂糖なのに、どうして茶色と白があるの?』
「砂糖にも色々種類があるんだよ。
緑炎は何にでも使えるから、って白い砂糖をよく使うね」
『ふぅん? じゃあ、こっちの白い砂糖は?』
悠冬が額で小突いたのはグラニュー糖。
それはお菓子に使うんだよ、と言うと、さらに首をかしげていた。
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