02
チャンピオンと四天王のバトルは、チャンピオンの勝利で幕を閉じた。
『やっぱすげぇよな、チャンピオンは。
お前もそう思うだろ?』
「……」
『焔、どうした? おーい』
勇人に頬をペチペチと叩かれて我に返る。
「んぇ!? あ、ごめん……何?」
『いや、別に良いんだけどよ……。
それより、さっきのバトルすごかったよな!』
「うん! あのポケモン……ゴウカザルだったっけ?
かっこ良かったなぁ」
僕の返事を聞いて、『だよな!』と勇人が笑う。
『そういえば、ゴウカザルはヒコザルの最終進化系なんだろ?
焔もいつかはあぁなるんじゃねぇか?』
「そうなの!?」
『おぉ、前にレイナから聞いたぜ。
ヒコザルがモウカザルに進化して、モウカザルからゴウカザルに進化するんだとさ』
だとしたら、あと1回進化したら僕もゴウカザルになるのか……。
こうしちゃいられない!
「僕、ちょっと出掛けてくる!」
『お、おい焔!?』
驚く勇人の声を背後に、僕はポケモンセンターを飛び出した。
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