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誠士君が持っていたのは、緑炎のドリンクが入った紙コップ。
「それ、緑炎のコップだよね?」
"あぁ"と言いながら誠士君がコップの中身を1口飲む。
誠士君は"うぐ!?"と呻いたかと思うと、みるみる顔が真っ赤になった。
え、どゆこと?
『お……おい、誠士?』
『どうしたの? 顔真っ赤だよ?』
明らかに様子がおかしい。その時――
「え!? ちょ、誠士!?」
顔を真っ赤にした誠士君が、甘えるようにレイナに擦り寄り始めた。
何アレ可愛い。 ……って、他人事じゃない!
「誠士君!? 急にどうしたの、大丈夫!?」
何か緑炎の腕の力が更に強まった気がするけど、今はそれどころじゃない。
何がどうなってるのか、わけが分からなくなりそうだ。
「誠士も眠い……?」
「絶対違う気がする!」
「2人ともどうしたのでしょう? 飲み物が原因なのですよね?」
ドリンクが原因……。
「「まさか……」」
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