01
「わあっ! 焔すっごく可愛い!」
「フフッ。どう、あたしのコーディネート?
なかなかよく出来てると思わない?」
「うぅっ……。どうしてこんなカッコ……」
うちのピュアトリオがワイワイと何かやってる。
何だ何だと覗いてみれば、そこには女装させられた焔の姿が……。
え、ちょ、待って……どういう状況なの、コレ?
「あ、レイナ! 見て見て、このコーデ可愛いでしょ!」
「ちょっと笑理! は、恥ずかしいから見ないでレイナ!」
ミニスカートの裾を両手で押さえる焔は何とも可愛らしい。
いや、可愛いんだけれども……。
「そもそも何で焔が着ることになったの?」
「あのね、最近笑理は服のコーディネートにハマってるの。
コーディネートするモデルが欲しかったんだって」
モデルだけなら焔じゃなくても良かったんじゃ……。
「來夢じゃダメだったの?」
「來夢は大人っぽい顔してるから、この服は似合わないと思って……」
「だからって僕に着せることないでしょ!?」
「まぁまぁ焔、似合ってるんだから良いじゃん。
カメラ買っとけば良かった」
「レイナまで……!
僕、今なら顔から火炎放射撃てそう……」
「撃っちゃダメだよ、焔! ポケセンが火事になるからね!?」
「みんな何をし、て……。焔、か?」
「うわぁん! 誠士、助けて!」
一目散に誠士の後ろに隠れる。よっぽど恥ずかしかったんだな。
「レイナ、これは一体……」
状況が飲み込めていない誠士に事の詳細を説明した。
[*prev] [next#]
TOP