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サウスサイドストリートという大通りを歩いていると、大きな建物が見えてきた。

何というか……研究所っていうより、美術館とかアトリエっぽい感じの見た目だ。

「レイナどうしたの? 入らないの?」

「いや……カロスって研究所もオシャレなんだね。
美術館かと思った」

「あ〜、確かに初めて来る人にはそう見えるかもね。
さ、早く入ろう」

フユカに連れられて研究所へと入る。

すると――。



「おかえり、フユカさん。おや、友達かい?」



白衣を着た、若い男の人が立っていた。

しかもかなりカッコイイ!

「あ、博士!
彼女はレイナ。シンオウから旅行に来たそうです」

「シンオウ!? 遠いところからよく来たね!
僕はプラターヌ。このカロス地方のポケモン研究家だよ」

「初めまして、レイナです!」

プラターヌ博士がスッと手を差し出してきた。

私も手を差し出して博士と握手をする。

こんなイケメンな男性と握手するの初めてだ!

博士と私の自己紹介が終わったところで、研究所の1室へと案内された。

お菓子を作るためにキッチンへ向かった誠士と緑炎君(呼び捨てとタメ口で良いって言われた)を見送る。

その後、雅ちゃんも合流して、自分たちの旅の話に華を咲かせていた。

「そうだ、ナナカマド博士はお元気かい?」

「プラターヌ博士、ナナカマド博士をご存知なんですか?」

「僕はかつて、ナナカマド博士の下で研究をしていたことがあるんだ」

「そうなんですか! 博士はお元気ですよ。
私も色々と親切にしていただいて」

「そうか。相変わらず研究に勤しんでおられるんだね。
まぁ、僕もだけど」

そう言って、博士は小さくウインクする。

プラターヌ博士って結構お茶目な人なんだな。


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