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ゴロンダとオーロットが戦闘不能になり、目を回して倒れる。

トレーナーが逃げようとするから、來夢と蒼真君のサイコキネシスで足止めした。

「くそっ、女2人に……!」

「人の連れを無理矢理さらおうとするから悪いんでしょうが。
笑理。怖い思いさせられた分、思い切りやっちゃって」

笑理が擬人化を解き、頬の電気袋から電気を迸らせる。

『2度と悪さ出来ないように、徹底的に痛めつけてあげる!』

あ、目がマジだわこの子……。



その後、笑理の渾身の放電を受けた男2人は気絶。

現場に駆けつけてきたジュンサーさん(顔が若干引き攣っていたのは置いておく)にそのまま引き渡した。

「それにしてもびっくりしたよ!
まさか誠士と緑炎さんが知り合ってたなんて!」

「話すと長くなるんだが……。
簡潔に言えば、デパートで買い物をしている途中で知り合って、カフェでコーヒーを飲んでいた」

「で、あの騒ぎを聞きつけて来てみりゃ、誠士の連れが連れて行かれようとしてた。
"ポケモン勝負で勝ってみろ"って言うから戦闘態勢に入ろうとしたら……」

「タイミング良く私たちが飛び込んできたってわけか」

「あぁ。すまなかったな、緑炎。
走り回って疲れただろう?」

「気にすんな、体力と脚の速さには自信がある。
笑理……って言ったっけか? 怪我が無くて良かったぜ」

緑炎さんの言葉に、腰のモンスターボールが"同感"というように揺れる。

「フユカ、緑炎さん。笑理を助けるの、手伝ってくれてありがとう。
トレーナーとしてお礼を言わせてよ」

「そんな大したことしてないよ。
道案内とタッグバトルでタッグ組んだだけだし」

2人に対する最大限の感謝として、誠士の手作りのお菓子をご馳走することになった。

「だがレイナ、作るにしても調理場所が……」

「それならプラターヌ博士の研究所に行こうよ!
レイナに会わせてみたいんだ」

「え、でも……研究の邪魔になったりしないかな?」

「大丈夫だよ、きっと。
研究漬けの毎日だから、博士にとっても良い息抜きになると思う」

フユカの提案でプラターヌ研究所にお邪魔することになった私たち。

プラターヌ博士ってどんな人なんだろう?


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