08
「どうしよう……」
道に迷っちゃった……。
プリズムタワーのある広場に行ってみたけど、待ち合わせ時間じゃないから誰も来てなかった。
色んなところ歩き回って疲れちゃったし、ミックスオレ飲みたいな……。
「ねぇ。君1人?
お兄さんたちと楽しいところに行かない?」
……男の人に話しかけられちゃった。
レイナに、"知らない人には絶対ついて行っちゃダメだよ"って言われてるし……。
「友達と待ち合わせしてるから、ここで待ってないと」
「あぁ、その友達から君に伝言があってね。
"先にポケモンセンターに戻ってるよ。男の人が迎えに行くと思うから、その人と一緒に戻っておいで"ってことなんだ」
先に戻る……?
おかしい。そんなの絶対変だよ!
「嘘つかないで!
レイナたちがあたしに黙って先に帰るはずないもん!
騙して連れて行こうとしたって無駄なんだから!」
男の人の手を思い切り叩いた。
「チッ、このガキ! 大人しくついて来い!」
「いや! 離してよ!
レイナ、助けて!」
「笑理ッ!」
「誠士!」
あ、緑色の髪の男の人もいる。
「おいお前ら、その子を離せ。嫌がってんだろうが」
「……ナイトのご登場かよ。
こいつを返して欲しけりゃ、ポケモンバトルで俺たちに勝ってみやがれ!」
男の人はそれぞれ1匹ずつ、見たことのないポケモンを出した。
「ポケモンバトルか……。
トレーナーがいない状態で擬人化は解きたくなかったがな……」
「仕方ねぇか……」
あぁ、もう! あたしが戦えたら良いのに!
後でみんなに怒られるだろうけど……。
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