04
「レイナ。そのジムリーダーとのバトル、エレキブルと戦わせろ」
「えっ!?」
幸矢の申し出に、彼の過去を知るメンバーは目を見開く。
「ちょっと幸矢、本気なの!?」
「俺が冗談も言えんほど口下手なのは、アンタらも知っていると思ったが?」
「そういうことじゃなくて、もっと別の心配を……!」
みんなが大慌てで止めようとしている中、当の本人は"何をそんなに驚くことがある?"とでも言いたげな表情だった。
そんな私たちの隣で、ナオトたちが不思議そうにこっちを見ている。
「幸矢の小僧がバトルするのが何か不都合なのか?」
「いや、不都合ってことはねぇんだけどよ……」
「彼はエレキブルとの間に因縁があるんだ」
「因縁……。何があったんだい?」
「それは……」
チラリと幸矢を見やる。本人がまだ打ち明けてないことを、私が勝手に話しても良いのかな?
そんな考えが顔に出ていたのか、幸矢が小さくため息をついて"良い、俺が話す"と言って自分の過去をナオトたちに話した。
[*prev] [next#]
TOP