01
悠冬が新しく仲間になった翌日。今日も私は緑炎に起こされて1日が始まる……と思っていたのだけれど。
「……。お目覚めください、姫」
「ん……ふわぁ〜。もう朝か」
「おはようございます、姫。本日も良い天気ですよ」
「うん、おはよー……って、誰!?」
目の前には白いスーツを着た白髪のイケメンがいた。
「姫、私をお忘れですか?」
「へ?」
目の前のイケメンをまじまじと見つめるけど、私の知り合いに白髪のイケメンなんていない。
というか、憶えがない。
「白刃、揺すって起きねえんだったらゲンコツ落としてでも……って何だ、起きてんじゃねえか」
「あ、緑炎おはよう。てか、今"白刃"って言った?」
「あぁ。寝て起きたら擬人化してたんだと」
マジか……。
「じゃあ、この人はやっぱり……?」
「はい、アブソルの白刃でございます。
それより緑炎。お前は"揺すってもダメなら殴って起こせ"と言ってたが、やはり俺には出来ない。
俺は姫をお守りすると誓った身。触れることさえ畏れ多いというのに、殴るなど……」
うん、この言動は間違いなく白刃だ。てか聞いてるこっちはメチャメチャ恥ずかしいわ!
「白刃、お前……良くも悪くも真面目だな」
「そ、それより2人とも。私を起こしに来てくれたんだよね。
雅たちも待ってるだろうから、早く行こう」
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