03

「チゴラス、岩石封じ!」

「緑炎、穴を掘ってかわして!」

チゴラスVS緑炎――

そう、私は今ザクロさんを相手にジム戦中。

私にとって誤算だったのが、ジムの内装がボルタリング場になっていること。

ボルタリングなんて全くやったことが無く、おまけに体力も無い私にとっては持久走と同じくらい地獄に思えた。

"登ってきてください"って言われたときは顔面蒼白になったけど、緑炎の手助けもあってなんとか登りきった。

その後、ザクロさんが"よく頑張りましたね"って言いながらスポドリをくれた。

それだけで疲れが吹き飛んだ私って、我ながら現金だな。

仕方なかったんだ……。だってザクロさんイケメンなんだもの!



……ちゃんとジム戦に集中するんで、穴の中から"狩るぞオーラ"を出さないでください緑炎様。



「緑炎、思いっきりやっちゃえ!」

『おらっ!』

『うわあっ!』

緑炎の攻撃を受け、チゴラスは目を回して倒れた。

「チゴラス、戦闘不能! ジュプトルの勝ち!」

よっし、まずは1体! これでザクロさんのポケモンはあと1体だ。

そしてその1体は……



「やりますね、フユカさん。ですが、次はこうはいきません。
頼みますよ、アマルス!」



『お任せください、マスター』

そう。氷と岩、2つのタイプを併せ持っているアマルス。

こっちのメンバーとの相性を考えると、向こうの方が少し有利かな。

「緑炎、いったん戻って」

草タイプの緑炎じゃ相性が悪い。穴を掘るの連発も避けたい。

だってフィールドを穴だらけにしたくないし。

穴の中にオーロラビームとか打ち込まれたら、それこそ大変だしね。

「絶対に勝つよ、雅!」

『えぇ、勝ちましょう』

「それでは、アマルスvsビビヨン! バトル開始!」


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