01
「はぁ〜、面白かった!」
セレナちゃんと一緒に水族館に行ったし、次の街のジムリーダーのザクロさんにも会った。
それに、化石研究所では本物のポケモンの化石を見たばかりか、古代ポケモンの復活まで見られた。
自分でもビックリするくらい今日は収穫が多かった!
『おい、顔ニヤけてんぞ』
おっと、危ない。これじゃただの変人だよ。
「だって古代ポケモンの復活を生で見られたんだよ! しかもあんな可愛い子が復活するなんて!」
『分かったから落ち着け。今すぐ静かにしねぇとリーフブレー「私が悪うございました緑炎様」……分かれば良い』
シャレにならんことをサラッと言うな!
「さってと……これからどうしよう?」
水族館と化石研究所に行ったから、これと言ってすることが無い。
ポケモンセンターでのんびりするにしても、時間がありすぎる。
買い出しも、しばらくはしなくて良いらしいし。
と、その時――。
「君、危ない!」
「へっ?」
町の人たちがある方向を指さしながら、私に何か叫んでる。
その方向を見ると、大きな岩が崖から転がり落ちてきていた。
あんなデカイ岩がぶつかったら100%死ぬ!
今から走っても間に合わない!
あー、私の人生ここで終わりかぁ。短い人生だったなぁ。
ってこんなこと考えてる場合じゃない! もう岩は目の前に迫ってる!
「……っ!」
次の瞬間、そよ風が吹いたかと思うと、目の前の大岩が木っ端微塵に砕け散った。
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