04
研究所に着くと研究員の人たちが出迎えてくれた。
「お待ちしていましたよ、ザクロさん。おや、そちらのお嬢さんは?」
「彼女はフユカさん。さっきコウジン水族館で会ったんです。
化石に興味があるとのことで、私の方からお誘いしたんですよ」
「そうでしたか。
フユカさん、小さな研究所ですがゆっくり見学していってください」
「はい、ありがとうございます」
「それでは、こちらへどうぞ」
研究員に促されてザクロさんと一緒に別の部屋へと通される。
目の前の大きな機械には、何やら化石がセットされていた。
「ザクロさん、あの化石って……」
「あれはヒレの化石です。今日はあの化石を復元することになっていたんですよ」
化石の復元!
古代のポケモンが復活する瞬間をこの目で見られるんだ!
「それでは、始めます」
研究員が機械を操作すると、エネルギーが化石へと照射される。
次第に化石が強い光を放ち、目の前に復元されたポケモンが姿を現した。
「わぁー、可愛い!」
「アマルスですね。岩タイプと氷タイプのポケモンなんですよ」
ゲームでは何度か見たことあるけど、生で見るとメッチャ可愛い!
『わぁい、お姉ちゃん! 遊んでー!』
「おぅふ! 冷たっ!」
一瞬にして寒くなった。恐るべし、フリーズスキン……。
だがこの子が可愛いことに変わりはないっ!
「アマルスというポケモンは随分と人懐っこいのですね」
「アマルスとその進化系のアマルルガは、天敵のいない極寒の地で暮らしていたポケモンです。
だから人間にも警戒心を抱かず、人懐っこい子が多いんですよ。
しかし、初めて見る人間にスキンシップまで取ったのは初めてです」
まさか古代ポケモンの復活を見られるなんて感激だ。
あぁ、手持ちに1匹加えてみたいな……。
[*prev] [next#]
TOP