02
眼下に広がる海に沿って、コウジンタウンへと続く道を歩く。
潮風が吹いてて気持ち良い。
「そういえば、フユカさんは他の地方を旅したことがあるんですか?」
「ん? 旅自体はカロスが初めてだよ。
でも、どうして?」
「あ、いえ……。フユカさんはジュプトルを連れてますよね?
カロス地方での生息は発見されてないって、ママに聞いたことがあるんです。
それで、他の地方にも行ったことがあるのかなって」
そうか。ジュプトルはもともとホウエンにしか生息は発見されてないんだっけ?
あれ、じゃあ何で緑炎はカロスにいたんだ?
あとで本人に聞いてみよう。
「確かカロスの初心者用のポケモンは、ハリマロンとフォッコとケロマツの3匹なんだよね?
セレナちゃんのフォッコも、プラターヌ博士からもらったの?」
「そうなんです。私の友達が博士の代理で届けてくれて。
私がフォッコでサナがハリマロン、もう1人カルムっていう男の子がいるんですけど、その子がケロマツを選んだんですよ。
あ、でもフシギダネは博士とバトルした後にもらったんです」
「そうなんだぁ」
『プラターヌ博士ってポケモンバトル出来たんだな』
緑炎、それはちょっと博士に失礼じゃないかい?
「あの、もし良ければフユカさんのポケモンをもう1度見せてもらっても良いですか?」
「うん、良いよ。みんな、出ておいでー」
うちのパーティーメンバー勢揃い。……って言っても3匹だけど。
「あ、そうだ! 蒼真、写真撮らせてもらっても良い?」
首を傾げた蒼真。可愛い。
「フユカさんは、写真を撮るのが好きなんですか?」
「うん。初めて見るポケモンとか、綺麗な景色とか見ると、つい写真に収めたくなっちゃうんだよねぇ。
あ、せっかくだからセレナちゃんのポケモンも撮影させてもらっても良いかな?」
「はい、良いですよ」
セレナちゃんはモンスターボールを取り出し、上空へ投げる。
投げられたモンスターボールが勢いよく開き、フォッコ、ヤヤコマ、フシギダネが姿を現した。
『『『わーい、外だぁ!』』』
かっ……可愛い!
「みんな、この人はフユカさん。
コウジンタウンまで一緒に行くことになったの。
ほら、挨拶して」
『あらためまして、私はフォッコ』
『初めまして、僕はヤヤコマ』
『あたしはフシギダネ! よろしくね、フユカ!』
「こちらこそよろしくね。じゃ、うちのメンバーも挨拶といこうか」
『俺は緑炎。種族は見ての通りジュプトルだ』
『私は雅。種族はビビヨンですわ』
『僕は蒼真……。種族はニャスパー……』
互いの自己紹介が終わったところで、撮影会開始!
ところが緑炎は写真が苦手らしく、1回しか写ってくれなかった。
「あれ? セレナちゃん、フシギダネにペンダント付けてるの?」
「あ、それプラターヌ博士からもらったんです。
フシギバナナイトっていって、メガシンカに関係があるらしいですよ」
フシギダネの胸元にはキラリと光るペンダント。
フシギバナナイトってことは、これがメガストーンなんだ……。
「綺麗だね。メガストーンなんて初めて見た」
「フユカさんも、いつかメガストーンをゲットできたら良いですね」
「うん。でもその前にメガシンカできるポケモンが手持ちにいないとね」
いつか私も……メガシンカを使うようになるのかな?
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