01
「あ、海だ!」
コボクタウンを出発して数時間後。
ズバットの住処だという洞窟を抜け、海が一望出来る8番道路に出た私たち。
「わー、キレイ!」
「セレナちゃんは海を見るの初めて?」
「はい! テレビでは何度も見たことはあるんですけど、自分の目で見るのは初めてです!」
太陽の光を反射する波のように目をキラキラさせるセレナちゃん。
可愛いなぁ。
彼女の住むアサメタウンには、海無いんだっけ。
「今日みたいに暑い日は、泳いだら気持ち良いだろうね」
「あ、そうだフユカさん。
水タイプのポケモンが欲しいんですけど、この辺りに住むポケモンでオススメの子はいますか?」
セレナちゃんの唐突な質問に一瞬キョトンとなったものの、頭を回転させる。
8番道路の水タイプってどんな子がいたかな?
セレナちゃんの手持ちになる子だし、可愛いポケモンが良いよね。
……あ、そうだ!
「ラブカスはどうかな?」
「ラブカス、ですか?」
「うん。こんなポケモンなんだけど……」
近くにあった小枝で地面に絵を書く。
画力無い方だけど、ラブカスはパーツとしては簡単だから大丈夫なはず!
「わぁ、可愛いポケモンですね!
ありがとうございます、フユカさん! 私、次はラブカスを仲間にします」
「うん、頑張ってね。
じゃあ、そろそろ行こうか。タウンマップを見る限り、コウジンタウンはもうすぐだよ」
「はい!」
コウジンタウンに着いたら水族館と化石研究所だ!
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