04


パルファム宮殿に到着し、執事らしき人に入場料を支払って庭園に足を踏み入れたのがついさっきのこと。

さすがカロス地方の観光スポット。

植木や花壇の手入れに余念がない。

ガーデニングとかの知識があるわけじゃないけど、とても丁寧に育てられていることが素人目にも分かる。

「とても綺麗な庭だね。旅行用のガイドブックに載るだけあるわ」

「えぇ。心が洗われるようですわ」

しばらく庭を歩いていると、奥に何かの銅像が見えてきた。

「え……この彫像、もしかしてレシラム?」

そこにあったのはレシラムの彫像。ってことは、ゼクロムの彫像もどこかにあるのかな?

「やっぱり彫像でも迫力あるな。本物は見たことねぇけど」

確かに、本物じゃないのは残念だ。

いや、イッシュ地方の伝説のポケモンがカロスにいたら、それはそれでびっくりなんだけど。

庭園で何枚か写真を撮影してから、ポケモンセンターに帰ろうとした時――。

「うわっ!?」

横を何かが通り抜けていった。

白いってことしか分からなかったけど、何だったんだアレ?

「トリミアーン! どこー?」

続いて現れたのは2人の女の子。

え、あれって……サナちゃんにセレナちゃん?

「あ、あの! トリミアン見ませんでしたか?」

トリミアンってあれか……毛がふっさふっさのプードルみたいな……。

「白い何かがついさっき通り抜けていったのは見たけど……トリミアンがどうかしたの?」

「この宮殿の管理人さんのポケモンなんですけど、庭園に逃げ出したらしくて……」

そういえばそんなイベントあったな。

ゲームでは主人公とサナちゃんが協力してトリミアンを探しまわるんだっけ。

「じゃあ、私も一緒に探してあげるよ」

「そんな、悪いですよ! 頼まれてるのは私たちだし……」

「困った時はお互い様。それに人数が多い方がきっと早く見つかるよ。
良いよね、緑炎、雅?」

「えぇ。私も微力ながら力添えいたしますわ」

「お前、根っからのお人好しだもんな」

緑炎、それは余計だよ。

「わぁ! 5人でならすぐに見つかるよ!
ありがとう、お姉さん。あたしはサナ!」

「私はセレナっていいます」

「よろしくね。
私はフユカ。こっちが緑炎で、こっちが雅」

「よろしくな」

「どうぞよしなに」

さぁ、さっそくトリミアンを探しに行きますか!


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