02
怒鳴り声が聞こえてきた方へ振り向けば、そこには1体のジュプトルが腕組みをして仁王立ちしている。
ここってもしかして、このジュプトルの縄張りだったりする?
『別に縄張りでも何でもねえよ。
っつか、何でポケモンも持ってないようなトレーナーが森で座り込んでんだ?』
「え……と、トレーナー……?」
『モンスターボールベルト装着してるってことは、トレーナーだろ?
それともあれか、ミアレシティの研究所に貰いに行くところだったのか?』
ジュプトルが私の腰あたりを指差すので見てみれば、ベルトのようなものに小さい紅白のボールが装着されている。
手にとって真ん中のスイッチを押したら大きくなった。
何コレ、スゴイ。
そういえば、気が付けば服装が変わっている。
黒のキャミソールに白のカーディガン デニムの短パンにスニーカーといった、なんとも動きやすそうな服装だ。
しかも隣にはリュックが置いてあり、開けてみるとトレーナーカードやモンスターボール、傷薬、木の実などが入っていた。
これってあれですか、四次元リュックってやつ?
感心しながら見ていたら、突然背後の大木がガサガサと揺れた。
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