02
" ! 早く早く!"
ぼんやりと浮かんできた見覚えのない景色に、小さな女の子と緑の髪の男の子がいた。
女の子の顔も男の子の顔も、モヤがかかったように見えない。
"転ぶなよ"
"もう、 てば。そんなに心配しなくても大丈……ギャッ!?"
"ほら、言わんこっちゃねぇ"
"いててて……"
"ちゃんと前見ねぇからコケんだよ。ほら、手ェ出せ"
"ありがとう、 "
この女の子は誰と話をしてるんだろう?
見覚えのない場所で、見覚えのない男の子のはずなのに……
その夢はどこか懐かしかった――。
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