08
緑炎と烈が作った晩ご飯を食べながら、今までの旅の話をする。
博士とはヒヨクシティで会ったけど、あの時はカルネさんとの話の後すぐ帰っちゃったもんね。
忙しいだろうから、呼び止めて立ち話するのも気が引けたし。
「では、次のジム戦はミアレジムというわけですね。
ちょうど発電所からの送電が再開されて、プリズムタワーにも入れるようになってますよ」
「プリズムタワーのライトアップが、昨日あったんだよ。
アレックスに頼んで、一緒に見に行ったの!」
「へぇ、ミアレジムってプリズムタワーの中にあるんだ? ジムリーダーってどんな人だろう……」
「この街のジムリーダーは、シトロン君という男の子なんだ。
電気タイプのエキスパートで、10歳という若さで色んな発明品を作っているそうだよ」
「じゅ、10歳!?」
アレックスさんから聞いたジムリーダーの年齢を聞いて、思わず素っ頓狂な声を上げる。
その歳で発明家って天才少年じゃん!?
それでいてジムリーダーも務めてるっていうんだから、将来有望な子だなぁ。
「電気タイプかぁ。じゃあ今回、雅はお休みかな?
ヒヨクジムで大活躍だったし」
「そんな……蒼真ほどではありませんわ。ミアレジムではご武運を祈りますね」
「応援は任せてね、フユカ! あなたの勇姿もバッチリ撮ってあげるから」
「えっ……あ゛っ、ビデオカメラ!? まさか買ったの!?」
小型のビデオカメラを手に撮る気満々の水姉さんに、思わず乾いた笑みが零れた。
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