09
「ゴーゴート、戦闘不能! ニャオニクスの勝ち!
よって勝者、チャレンジャー・フユカ!」
審判のコールがバトルフィールドに響く。
勝った……勝ったんだ……!
「蒼真!」
嬉しさのあまり蒼真のところに走って行って、彼を思い切り抱き締める。
目からはまた涙が溢れてきて、私と蒼真の頬を濡らした。
「蒼真、ありがとう! 本ッ当にありがとう!」
『フユカ、泣かないで……』
蒼真が手を伸ばして目尻を優しく拭ってくれる。
嬉しいから良いんだよ! とお構い無しに頬ずりすると、彼も少し遠慮がちに頬をスリスリしてくれた。
その表情は微かに綻んでいる。
「フユカさん、楽しい時間をありがとう。胸のすくような素晴らしいバトルだったよ」
フクジさんにニコニコと声を掛けられ、私も笑顔で"私も楽しかったです"と返す。
「君たちなら、どこまでものびのびと成長して行けるだろうね。
さぁさ、これがヒヨクジムに勝利した証・プラントバッジだよ。受け取っておくれ」
「ありがとうございます!」
これで手に入れたバッジは4つ。ジム巡りもいよいよ折り返し地点だ。
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