08

眩しいほどの光が収まると、そこにはニャスパーからニャオニクスに進化した蒼真の姿があった。

『蒼真が……』

『あぁ、進化したんだ。
蒼真の"姫の笑顔を守りたい"という強い想いが、彼を大きく成長させたんだろう』

『フユカの信頼に応えようと、蒼真も必死だった。
それが今回、進化に繋がったのですね』

蒼真がリフレクターでゴーゴートを弾き飛ばす。

ニャスパーの頃とは違う力強さに、私は気付かないうちに涙を流していた。

『フユカ、次はどうす……フユカ?』

振り返った蒼真の顔は、微かに目を見開いていた。

でも、ずっと一緒にいる私には分かる。あれは……かなり焦ってる表情だって。

「大丈夫……大丈夫だよ。ありがとう、蒼真」

彼の想いを……信頼を無駄にするわけにはいかない。

ショウヨウジムの時みたいに、私は蒼真を信じてこの技に全てを賭ける!

「草結び!」

草結びで足を封じられ、身動きが取れなくなる。

「蒼真……私は蒼真を信じてる。



"猫の手"!」




猫の手を通じて飛び出した技、それは冷凍ビームだった。

さっきと同じ戦法で突進を仕掛けていたゴーゴートは真正面から冷凍ビームを浴びることになり、氷漬けになって倒れた。

蒼真はジム戦に勝利することも、悠冬の無念を晴らすことも、どちらもやり遂げたのだった。


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