04
『さぁ食らいなさい、ラスターカノン!』
「白刃、火炎放射!」
『Oui!』
エアームドはこっちの攻撃をヒラリヒラリと躱していく。
向こうの攻撃を避けながらチャンスを伺うけど、全く隙が無かった。
『まずは緑のあなたから倒してあげますわ。シザークロス!』
シザークロスなんて覚えてるの、あのエアームド!?
「穴を掘るで躱して!」
『了解!』
行き場を失ったシザークロスが、緑炎のいた方向へ一直線に飛んでいく。
「あ、ヤバ……!」
『姫!?』
その先にあるのは植木の茂み。このままじゃ、隠れてるメェークルが!
「メェークル、危ない!」
逃げようとしていたメェークルに飛び込んで覆い被さる。
それと同時に、私の右腕をシザークロスが切り裂いた。
『フユカ!』
「私は大丈夫だから! ……メェークル、ケガしてない!?」
メェークルは大きな瞳に涙を浮かべ、可哀想なくらい怯え切っていた。
『……うわあああん!』
「えっ、ちょっと……うわあっ!?」
メェークルが体を起こした瞬間、彼の背中に乗り上げてしまう。
私はそのまま牧場近くの森に入って行ってしまった。
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