03
「はぁ、楽しかった! ね、雅!」
「えぇ。女性同士でのお買い物も良いですわね」
デパートを出て、ポケモンセンターへ繋がる大通りを歩く。
私も新しい服とネックレスをいくつか買ってもらった。
彩は日頃からファッション雑誌を読んでいるらしくて、服のセンスが抜群に良かった。
私や雅の好みもきっちり考慮してくれて、ついつい衝動買いしてしまいそうになるほどだった。
「フユカ、本当にそれだけで良いの? 他にも色々買って良いのよ?」
「うん、十分過ぎるくらいだよ。あんまりたくさん買ってもらうのも悪いし」
「もぅ、遠慮しないで! あなたの欲しい物は何でも買ってあげるわ!」
「私のために散財するのはやめてね!?」
水姉さんと話していると、相手がポケモンだということを忘れてしまいそうになる。
すごい美人だけど、本当はラプラスなんだよね。
オスのラプラスにもモテモテだったんだろうなぁ。
「ずっと話しながら歩いていたせいか、少し喉が乾いてきましたね」
「あっ、じゃあ私飲み物買ってくるよ。何が良い?」
「本当!? じゃあモモンジュースが良い!」
「では、私は紅茶を」
「1人で大丈夫? 私もついていきましょうか?」
「大丈夫だよ。近くに自販機があったし。
服とか色々買ってもらったから、お礼に飲み物くらい奢らせてよ。
水姉さんは何が良い?」
「お礼なんて気にしなくても良いのに。
そこまで言うなら、そうね……私も紅茶をお願いしようかしら」
「分かった。じゃあ行ってくるね」
3人にはその場で待っていてもらい、私は自販機に飲み物を買いに行った。
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